2011年1月第4週 全国円筒分水サミット


最近、円筒分水の魅力にひかれたが、全国にある円筒分水の関係者が集まるサミットが開かれるので、多摩川を散歩がてら出かけた。

まず六郷水門を見たいので、京浜急行の雑色駅で降りて、多摩川方向に向かって歩く。
長い商店街が伸びていて、両側の電柱に「水門通り」とかいたバナーがヒラヒラしている。昔ながらという感じの八百屋さんや豆腐屋さんがあり、テレビのお散歩番組にぴったり。
コーヒー豆を売る店では、片隅に小さなテーブルと椅子があり、そこでも飲めるようにしてある。散歩のひと休みにちょうどいい。

● 穂寿庵(ほじゅあん)
東京都大田区南六郷2-19-4 tel. TEL 03-3739-0013
http://www.hojuan.com/index.html

もち屋さんがあって、前に出した屋台で赤飯や団子や切り餅を売っている。
3個入りおはぎを買った。あんと、きなこと、ごま。
(すごくおいしかった!・・・思い出すと、また食べに行きたくなる。)

□ 多摩川の六郷水門
ひと月ほど前の日本経済新聞「こころの玉手箱」欄に、美術家・大竹伸朗が、この水門のことを書いていた。(2010.12.20)
2歳から8歳ころまで、このあたりに住んでいて、この水門を”秘密基地”にして遊んだという。その後の表現の原点になっていると自己分析している。大竹の作品の秘密の一端をのぞいた気がした。

土手に上がると、その水門はすぐ見つかった。
新しい水利施設が白くてピカピカのガンダムとすると、この水門は黒くて重そうで鉄人28号のよう。

河原には草地の散歩道があり、野球のグランドもある。
広々している。
1月半ばなのに、風もなく、暖かい日で、犬を連れた人や、ジョギングの人が、あちらに、こちらに、行き交っている。
かつて立川に暮らしていた頃、土手のサイクリング・ロードを走って川崎まで来たことがあった。足は大丈夫だったが、サドルとすれて尻が痛くなってつらかった。
今では懐かしい。

川崎駅付近のビル群のほうに向かって、京浜急行線のひと駅ぶん歩いて、六郷土手の駅から電車に乗った。
多摩川を渡ると、東京都大田区から、神奈川県川崎市になり、川崎駅で降りる。

■ 神奈川県立川崎図書館
神奈川県川崎市川崎区富士見2-1-4 tel. 044-233-4537
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/

神奈川の県立図書館は横浜と川崎の2館あり、川崎ではビジネスに対応する資料を揃え、社史の蔵書にも特徴がある。
このところ川崎駅周辺は新しい建築が次々に建っていることもあり、「ビジネス対応」にふさわしい現代的図書館かと予想していたら、「社史」にふさわしい、バッグをコインロッカーに収めてから入館するような近代的図書館だった。
3階の閲覧室の天井には、先すぼみの円筒から光が入るトップライトが2個ずつ並んでいて、何かの映画につかえそうに思った。

隣の公園に、近くの工場から贈られたプラネタリー熱間圧延機(ねっかんあつえんき)の歯車が置かれている。ステンレス鋼板を薄くする機械で、この歯車で鋼板を押し出す。鋼板に直接あたる部分では、大きなロールの周囲を小さなロールが囲んでいて、それをプラネットに見立てて名づけられている。

■ 川崎市立川崎図書館
神奈川県川崎市川崎区駅前本町12-1 タワーリバーク4F 
tel. 044-200-7011

http://www.library.city.kawasaki.jp/

ついでだからと県立館で探した本がなくて、もしかしたら駅に近い市立川崎図書館にあるかもといわれ、行ってみた。こちらにもなかった。
図書館は高層ビルにあるので、地下に降りて食堂街で昼を食べようかと思ったが、飲み屋やカラオケくらいで、昼間はあまり活気が感じられない。

● Kirin-City 
川崎市川崎区駅前本町26-1 川崎駅ビルBE・PONT内
tel. 044-221-0210
http://www.kirincity.co.jp/

川崎駅の広い通路にある店に昼食に入った。
ランチビヤ(220円)を注文すると、「4分ほどお待ちください」と。
これは期待できると待っていると、クリーミーな泡がしっかりのったグラスがやってくる。冬にしてはあたたかい日に、長い商店街と、河原をひと駅ぶん歩いたうえ、図書館2つをハシゴしてのどがかわいていたから、体のほうの受け入れ条件も抜群。
うまい!
ラムの香り炒めに山わさびそえ(790円)もおいしくて、値段の割の満足度も抜群だった。

□ 第1回全国円筒分水サミット

開催日:2011年1月22日(土)
会 場:高津市民会館大会議室(武蔵溝の口駅前ノクティ2の12階)
主 催:全国円筒分水サミット2011 in たかつ実行委員会・川崎市高津区役所
次 第:
1.開会挨拶
2.記念講演「円筒分水の魅力」講師:金山明広(円筒分水研究家)
3.事例報告「全国の特徴的な取り組みがある円筒分水の紹介」
 ・長野堰用水円筒分水堰 長野堰土地改良区理事長 斉藤清之助(群馬県高崎市)
 ・音無井路十二号分水 竹田市土地改良区理事長 児玉修(大分県竹田市)
 ・久地円筒分水 全国円筒分水サミット2011inたかつ実行委員長 吉田威一郎
4.パネルディスカッション「水との共生」
  パネリスト:金山明広 斉藤清之助 児玉修 船橋兵悟(高津区長)
  コーディネーター:田中友章(明治大学理工学部准教授)


主催者は大勢は集まらないと予測してか、予約不要としてあったが、300人収容の部屋は立ち見の人が席の周囲を囲うほどの盛況だった。
それほど円筒分水には、知った人には大きな感動を与えるほどに魅力があるということだろう。

川崎市長のあいさつ。
「全国サミット」を名乗らせてもらった、と。

円筒分水の魅力の発見者、金山明広さんの講演。
歴史や背景をしっかりおさえたうえに、スクリーンに各地の円筒分水の写真を映しだしながら、円筒分水をめぐる楽しさをいきいきと話される。
何かしらの発見者、パイオニアになる人は、人物にも人と違う、際立つ魅力がある。

群馬県高崎、大分県竹田、開催地の神奈川県川崎市の、円筒分水のことが、それぞれの関係者から紹介された。
僕は高崎と川崎のに行ったことがあり、どちらも美しいものだったが、報告をきくと、その地の人たちから親しまれ、誇りに思われていることが伝わってきた。

第2回のサミットの予定はまだ定かでないらしい。
全国を回って続くといいと思う。

→[川崎市立高津図書館-円筒分水を見に行く]
→[2010年6月第1週 寄居の円筒分水から小川町和紙体験学習センターへ]